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2011年4月4日月曜日

最近読んだ本

最近、アウシュビッツ体験を持つ心理学者フランクルについて書かれた本と、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」、遠藤周作の「沈黙」を読んだ。

全く関係なさそうな、三冊の本だが、特に意識したわけでは無いけれど、続けて読んだのには何か意味があるように感じる。

銀河鉄道の夜のテーマを端的に表しているセリフは「僕はもう本当の皆の幸いのためなら、僕の体なんて百遍焼いても構わない」というジョバンニの言葉だと思う。

カンパネラは実際、自分を犠牲にして、いじわるなザネリを助けるために川に飛び込み
そしてジョバンニは自分の命という切符をもち現実の世界で歩みはじめるというという所で、話しは終わる。

沈黙は江戸時代のキリスト教弾圧を背景に書かれているが、やはりテーマは自己犠牲と愛だ。
沈黙の中には二つの自己犠牲のありかたが描かれている。
一つは神のために命を捨てる殉教、もう一つは拷問にかけられ苦しむ人を救うために教えを捨てる自己犠牲。