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2012年1月23日月曜日

人間機械論

人間機械論 サイバネティクスと社会
ノバート・ウィナー(池原 止戈夫訳) みすず書房 1954年 500円

p10
我々は新しい機械に直面して我々の生活様式の多くの細かい点を変えなければならないであろうことは確かである。
これらの機械は、人間を人間自身のために正当に評価し、人間を将来作られうる機械の二流の代用物としてではなく人間らしく用いるということにかかわる一切の問題においては主役をなすものではない。本書の使命はその表題と同じく、人間の人間的な使い方にある。

p11
世界のもっとも興味ある姿の一つは、世界は多数のパターン(図柄)から成り立っていると考えることができることである。一つのパターンというものは本質的には一つの並べ方(配置)を意味する。その特徴は、そのパターンを構成する諸要素自身に固有の性質によってではなく、むしろそれらの要素の並び方によって決定されている。
_形態形成_


p16
表現された感情が単に慣習的で反復的なものであるからこそ可能なのである。
発信人が伝えたいと思う感情に何らかの創意を現すならばもはや割引料金は適用されなくなる。
 

p23
人間に対しその全資質より少ないものを需め、より少ないものしかもっていないとして扱うような人間の使い方はいかなるものでも、一つの冒涜であり一つの浪費であると信ずるからである。

p27
本書で取り上げる最初の問題の一つは進歩の問題である。それは本質的には世界の変化の方向をある価値によって評価する問題を伴う。

関連 歴史の進歩とは何か


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