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2012年1月22日日曜日

子どもとコンピューターの共存

コンピュータのなにを教えるのか
      
コンピュータは子供にとってよいものなのか悪いものなのか

心理学者の市川伸一氏は子供がコンピュータと接した時、子供が見せる反応は
次の3っつの層に分かれるといっています。
「一つの層は全くの無関心である。第二の層は、できあいのソフトゲームにふける子どもたちである。そして第三の層は、自ら言語を学びプログラムを作ろうとする子どもたちである。」

そしてそれらの子どもたちが抱えやすい問題として次の点をあげています。

「無関心層」 コンピュータができないことに劣等感を抱き、消極的な子どもになってしまう。
「ゲーム層」は、与えられた遊びを享受するだけという受動的な態度になりやすい。
対人的な遊びが少なくなるので社会性が育ちにくい。
「プログラム層」上と同じように社会性の欠如、過度の支配欲求、完全にコントロールできる対象にしか魅力を感じなくなってしまう。

子供だけでなく大人にも当てはまりそうですが


無関心層はパソコンが社会のいろいろな場面に普及してくるのにつれて、パソコンが使えないことに劣等感を抱く。そして、パソコンに対して反発や過度の期待を持ちよけいパソコンから遠ざかる。
ゲーム層は作られた世界の中で満足してしまいそこから発展していかない。
プログラム層はパソコンの中に自分の世界を作ることに没頭してしまい、外の社会
と自分の関係づくりから逃げてしまう。



それではどうするべきか
パソコンの特性としてはよくインタラクティブ(双方向性)ということがいわれます。

生き物は環境への働きかけとそれに対する応答によって内的世界を作っていくので、パソコンもまた一つの世界といえます。
パソコン少年の自閉性
パソコンの世界を外に向かって開かせることが

パソコンだけで作るのではなく
街や自然の中にあるいろいろな音、景色などを作品の中に取り込む

グループで作る、作品を発表する
一緒に作る仲間、作った作品を見せる人などパソコンで何かを作る過程で人との関係を作っていく。


パソコンにしかできないこと
人から与えられたことをやるだけでなく
自分のやりたいことはなになのか

パソコンを持っていて一通り操作はできるが、なにに使っていいのか分からない
生活の中にパソコンを取り込んでいくセンスをみがく
パソコンに使われるるのではなく

あらかじめ遊び方が決められているおもちゃに囲まれている最近の子どもたちにとって
自分の工夫によって

情報の収集
コミュニケーション
自己表現

コンピューターでどんなことができるのか
それがどんな役に立つのか



子どもとコンピューターの共存

コンピュータの道具としての特性を知り、その上でどう使っていくのか
コンピューターを神格化することなくどんな問題があるのか理解する
明確な目標をもたせる

目的ではなく手段である

現在行われている学校などで行われているコンピュータ教育は次の二つを
主な目的としています。
一つはCAIとよばれる獲得させたい知識なり技能なりをコンピュータで効率よく教えるというもので理科、社会などの教科をコンピューターで教えるといったことがこれに相当します

二つ目はコンピュータを操作する技術を教える。


しかし私はコンピュータはもっと子供の発育にとって大きな可能性を持っていると
かんがえます。

パソコンを操作するということは子供にとってそう難しいことではありません。
興味を持ちさえすれば教えなくてもすぐに覚えてしまいます。


すべてをコンピューターの中でやろうとしない
かえって効率が悪かったり、視野が狭くなり、作るものをコンピュータに合わせてしまう。

積極的にコンピュータに関わること
ここでいう積極的とは一日中パソコンに向かってゲームをすることでも、いろんな面白そうなソフトを買い集めて飽きたら、また別のを買うといったことを繰り返すことでもありません。

自分が本当にやりたいことをソフトが用意した機能、あらかじめ想定された使い方をとびこえて創意工夫によって実現していく。

結局パソコンでなにができたのか

何でもできるが何にもできない

コンピュータの害を軽減させるための対策
 画面を集中して見続けるため視力の低下
あまり長時間画面を身続けないような工夫
・紙に書く操作を取り入れる
・近くの人と相談するような工夫

過度に大きな音や色使いなどで過度の感覚を刺激するソフトに注意する
十分な運動をさせる、休憩時間をとる
睡眠時間をとらせる
年齢に適した内容を厳選する
ソフトウェアと子どもがどっちが主導権をもっているのかを見る
ソフトを最初に使うときは、子どもの計画を聞きどうしたらよいかという方策について
話し合う

動機づけ
自己効力観を持たせる
子どもが能動的主体になるようにする 本当の選択をできるようにする
 外的な褒美を与えない
 適切な量の努力をしたときに成功をおさめる

親しみやすい課題を通じてコンピュータのおもしろさを知ること
グループごとに教え会ったり共同して作成すること
個人ごとにも自由課題を決めてプログラムを考えさせること。

自分にとってコンピュータとは何か

自由度が高いので遊びと仕事など目的に縛られず使える。
しかし、それでなにができるのか

指導者はなにをするべきか?
→できないところを助けるところから

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