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2012年2月14日火曜日

暴力制度


平和を作る人たち 安芸基雄 みすず書房 1984

P66
そしてただ一度だけこの部隊の創設者であり指導者でもあった故石井四郎軍医中将(京都大学出身)が、陸軍病院に来て私どもに訓示をしたことがある。「お前たちは今の状況を何と心得ているか。今祖国日本は米英を相手にまさに苛烈な戦争をやっている。戦争をやる以上は勝たねばならぬ。そのためには、お前たち軍医はもっと効果的にできる限り大量の敵を殺すことを研究せねばならぬ。」これがその内容でとても忘れることのできるものではない。

[科学者の名に値するためには、そのような国家には死を賭して抵抗すべきです。」(ガンディー、前掲書、2、269頁)

{森本達雄訳「私の非暴力」みすず書房}
他国の兵士は敵にのみ殺されるが、わが国の兵士は同胞によっても殺されるのだ」
{ソルジェニーツィン、木村浩訳「収容所群島」 新潮社 昭和44年}


関連)科学者の社会的責任


p77
敵もまた辛苦に耐えてありつらむ屍を見ればいづれも痩せたる

戦争という暴力制度そのものを否定せずして、どうしてかかる犠牲者を慰め、事態の再発を防ぐことができよう。加害者の立場をとることになった日本人、あるいはまたその犠牲となった日本人は、もちろんまだ生きている人も多いであろう。その人たちの良心のためにも、教科書の記載を頑迷な検定制度によって曖昧にして、過去をただ美化した形においてのみ青少年に伝えようとする文部省や保守党の態度が、ナチスの行為の厳正な反省の上に立つドイツの教育界の態度に比しても誠実を欠くものであり、かえって日本の将来を誤るものとなることを指摘せざるを得ない。




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