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2012年2月21日火曜日

本能

p81 だがまさに攻撃衝動は、本来は種を保つれっきとした本能であるからこそ危険きわまりないのである。つまり本能と言うものは自発的なものだからだ。もし攻撃本能が、多くの社会学者や心理学者が考えたように、一定の外的条件に対する反応にすぎないのであれば、人類の現状はこれほど危うくなりはしなかっただろう。もしそうなら、反応を引き起こす諸原因をつきとめて、取り除くこともできよう。

関連 行動主義 ワトソンのS−R理論

p86
行動を解き放つ刺激もかなり長い期間にわたって断つと、現れるはずの本能運動が「せきとめ」られる結果、さきほどのように反応しやすくなる。
そればかりではない。その結果ははるかに深刻な経過をたどり生物体全体を巻き添えにしてゆく。
原則として、本能行動から今のようなやり方で沈静の可能性を取り上げてしまうと、それが真の本能運動であれば必ず、動物は全体として不安に陥り、その本能運動を解き放つ刺激を探し求めるようになるという性質をもっている。



 

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